エディトリアルデザイナーのアプリ制作日記

Unityで遊ぶ個人開発者のメモ書き

Unityアクションゲーム制作記 その40 アップデート第一弾に向けて声優募集してみた話

 「ブラック・ブラッド・ブレイカー」を無事に正式リリースしてから、もーちょいで一か月。DL数の方は、リリース直後にちょっとだけ跳ねたあと、いきなり0になることもなく、ぼちぼちな感じの低空飛行を続けています。ただ、手厳しいレビューも多く、離脱率も高い……βから色々変えてはみましたが、なかなかムズカシイなぁと実感。

 てな感じでスタートさせてしまったBBBですが、反省しつつも正式リリース時に先送りにしてしまっていたランダムダンジョンを入れるべく、現在粛々と作業を進めています。

 次のアップデートで登場させる敵のボスキャラクターは、3体。おなじみSURIYUNさん制作の3Dモデルキャラクター達です。選んだ理由としては、以下の3つ。

  1. ランダムダンジョンの舞台は学校校舎。制服バージョンのモデルを持っているキャラは都合がよかった
  2. ちょうどそれぞれ個性のある攻撃方法(魔法・短剣・日本刀)を持つキャラだった(アニメーションは別アセットを利用)
  3. バリエーションとして3体くらいが作業量としても妥当

f:id:hamazakifactory:20181225155353j:plain そして、見ての通りキャラクターはかわいい女の子。「氷の魔女」の時には見送っていた声を当てたいという欲望が鎌首をもたげてきて、やってしまいました……声優の公募を……。

 めちゃくちゃ不安だったのですが、結論から言うと、やってよかったし、すごくいい経験をさせてもらいました。いい経験というか、とても贅沢なことをさせてもらったなぁというのが素直な感想です。

 しかし、初めての公募。どうしたらいいのかは、いつも通りの先人に倣えということで、応募要項や条件など、ほかの声優募集プロジェクトを参考にして文面を作成。有償は確定なので、出せる範囲で明確に記載。ただ、支払い方法についていくつか質問があったので、そこはもう少しちゃんと書くべきだったと反省です。

 そして、ちょっとややこしかったのが、3キャラ=3人の方へお願いするうちの1人を、知り合いの伝手から決定したことでした。これは、どうしても「該当者なし」という事態を避けたかったためです。しかも複数キャラへの応募も可能としたため、担当していただくキャラは、公募で決まった人も含めて決定するということがうまく伝えられず、問い合わせを受けてしまいました。応募の条件などは、誰でもわかりやすく簡潔に説明できるようにしておかないとダメということでここも反省すべきポイントでした。

 ◆応募の告知と応募者数は?

  募集期間は、12/12~24の12日間。公式blogで募集告知した記事のビューが約700。Twitterで募集告知したツイートは、リツイート17、いいね39。使ったハッシュタグは、#声優募集 #CV募集の2つ。その結果、応募は約30人。複数キャラへの応募を可能としたので、9割の方が3キャラへの応募となっていました。期間的にそれほど長くもなく短くもなく、ほどほどの期間で特に告知ツイートを増やしたり、拡散希望とかもしなかったのですが、十分すぎるほどの応募をいただくことができました。 

 有償での募集、すでにリリースしているアプリへの参加など安心材料があったにせよ、これだけの応募があったことに驚いているし、声優業界の熾烈な競争の一端を見た気がしました。

 ◆キャラクターへの応募要項で注意した点は?

 イメージとしての声の指定はしましたが、細かい演技に関しては、あえて指定しませんでした。これは、応募してくる方がそれぞれのキャラクターをどう解釈して表現してくれるか、非常に興味があったためです。そして、複数キャラへの応募を可能としたのは、キャラクターの演じ分けに慣れているかどうかもわかるだろうということからでした。応募者の方に負担を強いてしまったことは反省点ですが、色々な気づきもあり、結果的にはやってよかったです。応募していただいた方々には、本当に感謝しかありません。

 ◆応募者への対応は?

 心がけたのは、とにかく「すぐに対応する」でした。応募メールを見かけたら、速攻で整理していきました。

 まず、ナンバリングした応募者リストに応募してきた日付、名前、サンプルを聞いた第一印象、活動履歴など各種情報をまとめました。最後に送られてきた音声サンプルを応募番号+応募者名という具合に用意した応募フォルダへコピーして、必ず1回以上は聞く。そのあと第一印象を記入し、ここまで一通り済んだら応募完了のメールを返信しました。事務仕事が雑な自分では、後回しにしてまとめてしまうと、最悪応募の取りこぼしが発生する可能性がなくはないということで、即時対応を心がけましたね。

 第一印象に関しては、「お嬢さんっぽさがいい。けど、ちょっと大人しいかな」とか「もう少し大人びた声がいい」とか、個人的な感覚で、サンプルの音声を聞いて本当に思うがままのひと言を書いてました。

 ◆選考の基準は?

 選考基準は、自分の頭の中にあるイメージと合っているどうか、その1点です。ただ、イメージとちょっと違っていても、思いもしなかった声や演じ方がキャラに合っている場合もあり、そういった細かな気づきがあったときには、第一印象を記入するときに追記して、ほかの応募者との違いがわかるようにしておきました。結果として、この第一印象の記入が功を奏して、応募者が増えても聞き比べる手間を減らすことができ、選考をスムーズにすすめることができましたね。たとえ「いい・悪い」とか一言だけでも書いておくのはおススメです。

 あとは、応募メールにリテイク可能や色々な条件をおっしゃっていただける人もいましたが、選考には影響ないようにひたすら耳で判断。応募してきた方の活動実績も選定後に確認するくらいでした。パブリシティを考えるとファンがついている人の方が、いっぱい宣伝出来る可能性があって有利と考えるべきなのかもしれませんが、今回は、そういったことは考慮せず、ひたすら自分の趣味全開で選ばせていただきました。

 

 公募前は、なんか大変だし、応募がなかったらどうしよう、くらいなチキンハートで、びくびくしながら公開したのですが、終わってみれば大変というよりもめちゃくちゃ勉強になったし、面倒と思っていた選考作業もとても幸せな時間でした。

 しかし、本番はこれから、発注やら実装やらでなんかやらかしてひと悶着ないとも限らないので、気を緩めずにしっかりやっていこうと思います。うん、がんばります。